まず、耳を傾けてみて。
「路上では活動家なのに、ベッドでは性差別主義者」ではダメ
真っ先にしなければならないのは、自分自身をチェックし、身近にいる女性たちに対して自分がどんな行動をとっているかを理解することだ。
あなたは家事を「手伝う」などと言ってないだろうか。もしそうならパートナーと話し合って、さっそく家事の半分を受け持つようにしよう。
女性が怒ったときに、その理由を生理中だからとか、セックスしたいからだとか思ったりする? 最初からやり直し。それから、あなたの恋人や妻がしてくれるのと同じくらい、自分も彼女のことを感情面で支えていると思う?
家を屋根から建てようとするのは無理な話。どんなものでも、すべての土台となる基礎が必要だ。ベッドでは性差別主義者なのに、路上では活動家になるほど最悪なことはない。
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耳を傾けること
性差別の大きな問題のひとつは、この社会があまりにも長いあいだ、女性を黙らせ、男性がマイクを完全に支配してきたことにある。
フェミニズムを支援する第一歩は、自分たちが受けている抑圧状況について語らずにはいられない女性たちの話に耳を傾けることだ。まずはリラックスして、よく聞こう。
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口を閉じること
がん専門医を相手に、がんに関する自分の意見を主張しようと思うだろうか。そこに雄々しく異論を唱えようとする必要はない。
それから、5秒おきに話を遮り、「ほかの男たち」とは違うところを見せようとするのもやめてほしい。もちろん、すべての男性がそうでないことは承知しているけれど。
この問題をめぐる女性たちの考えや意見を理解することよりも、「自分はほかの男とは違う」と証明することに関心があるのなら……それならあなたも、ほかの男性たちとたいして変わらないということ。
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対決すべき相手は「ほかの男性たち」
さて、たくさんの女性の話に耳を傾け、その内実も理解できるようになってきた。そろそろ女性がとるべき言動について、いくつか忠告をしたくなったのでは? でもそれは間違い。
いまこそ、実際に汚れ仕事にとりかかるべきだ。自分の仲間と対決しよう。グループチャットで裸の女の子の写真を共有してくる相手や、女性にたいして「デブ」などと発言する男性にノーを突きつけよう。
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自分の特権は、正しい目標のために活用すること
性差別的な状況(例:いつも母親が家族の食事をひとりで用意する)を女性が指摘すると、必ず「大げさだ」とか、「無礼なやつだ」と思われてしまう。
男性としてのあなたが持っている特権を、もっと建設的なことに使ってみてはどうだろうか。たとえば、ほかの男性たちを相手に、そうした性差別的な姿勢を指摘して、女性の味方になってみてはどうだろう。
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女性をジャッジするのをやめること
ある女性に関して言いたいことがあるときは、その意見が、「これまで自分が受けてきた教育を通じて培われてきた性差別的な思考」に根ざしていないかどうかを自問しよう。
一般的には、たとえ褒め言葉であっても外見に言及するのはよくない。女性は自身の身体に関して、信じられないほど大きな社会的抑圧にさらされている。
女性は社会の決めた枠から外れると、手厳しい批判を受けがちだ。子どもがほしくないと思えば、「自分勝手で情がない」と言われる。きちんとした恋愛関係を求めると「古風だ」と言われるし、その逆を行くと「尻軽」と言われる。こんな状況をいつまでも続けさせてはいけない。
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女性があなたを不快にさせる言葉を言ったときには、自己弁護に走ったり相手をけなしたりするのではなく、なぜそんな気分になるのかを考えてみる
私たちはみんな、性差別的な考えを持っている。それは、これまでに受けてきた教育や成長期を過ごした社会の産物にすぎない。
そうした性差別的な考えがないかどうか自分自身をチェックするのは、フェミニズムで行われる絶え間ない作業だ。このプロセスを難しいと感じることもあるかもしれないが、それはまだ学習中だからだ。
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女性の抱える問題を軽んじたり、大げさだと言ったりしてはいけない
あなたがどれだけがんばって女性の立場に立とうとしても、女性が日々経験しているあれこれを経験することは絶対にできない。
だからこそ、女性の問題を軽んじてはいけないのだ。
女性が日常生活で受ける性ハラスメント的な言動について文句を言っているときに、「それは褒め言葉だよ」などと言ってはいけない。
あなたにとっては、こうした問題は例外的なことだろうが、女性にとってはあたりまえのことなのだ。
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「男らしさ」をつくる有害な社会モデルには自分で対抗しろ
私がフェミニズムに関わっているのは、男性が「自由に泣ける」ようにしたり、「自分の気持ちを話せる」ようにしたりするためではない。
ここではっきりさせておこう。
私たちを取り巻く社会システムは、「男は強く、男らしく、強力であれ」と要求し、感受性の鋭い男性は弱いというメッセージを発している。それについては、私もうんざりしている。
けれど正直に言って、それよりももっと心を悩ませているのは、女性の殺害、性差別主義者による暴力、レイプ、給料格差、妊娠中絶、避妊薬に起因する問題、職場でのハラスメントや、暗い夜道を歩いて帰宅するときに絶えずうしろを振り返らなければならない現実だ。
社会が押し付けている男らしさのステレオタイプを打ち破るのは、男性の皆さん、ご自分でどうぞ。あなたたちの仕事だ。思いっきり楽しんでほしい。
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自分の場を明け渡し、自分中心ではないことを理解する
私たち女性の声は、男性に比べて耳を傾けられていない。女性は「欲望の対象」にならないかぎり、透明人間のように扱われる傾向がある。フェミニズムが平等を求めているのは、私たちの生きる社会が不平等だからだ。
こんなことを言うのは申し訳ないが、真に平等な社会を実現するためには、特定のグループが力を失い、そのぶん別のグループが力をつけなければならない。
単純な話だけれど、それが何よりも難しい。誰も、自分の特権を失いたくはないからだ。だからこそ、あなたは自分の占めている場を明け渡し、女性を尊重しなければならないのだ。
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フェミニストになんでも聞くな。ググれ。
フェミニズムを絶えず話題にすることで、フェミニストの友人を支援してる気分になってる人たちがいる。
でも誤解しないでほしい。フェミニズムは興味深い話題だが、フェミニズムがなぜ「平等主義」と呼ばれていないのかを知りたければ、Googleで調べてほしい。
フェミニズムの潮流について理解したいのなら、Googleで調べてほしい。褒め言葉が侮辱的と受け取られる理由がわからなければ、Googleで検索すればいい。
正直に言って、フェミニズムに関してあなたが抱いている数々の疑問を、フェミニストの女性にひっきりなしに訊ねるのは、「僕のシャツにアイロンをかけておいて。自分でやるのはかったるいから」という態度と変わらない。
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男性の皆さん、読んでくれてありがとう。
この記事は英語から編集・翻訳しました。翻訳:梅田智世/ガリレオ、編集:BuzzFeed Japan